Volunteacher:大学生講師のブログ

教育系ボランティアで教師をしている大学生のブログです。教育に関する話題や、趣味の話題がメインです。

家庭教師をやめてボランティアになったわけ(その2)

 プルガです。

 

 今回は家庭教師をやめてから、ボランティアに携わっている現在までを書いていきたいと思います。


・ボランティアが見つかった理由。

 

 前の記事では家庭教師をやめたところまでいったのですが、ここで一つ懸念がありました。

 

「生徒に対して補習をするタイプのボランティアって本当に地元にあるのか」

 

 という点です。教育系のボランティアと言ったら、外国人に日本語を教えるタイプやそれこそ本当に海外に行って勉強を教えるタイプのイメージが強かったので、塾がやってそうなタイプのボランティアってあるのかなという点は気になっていましたね。

 

 ネットより地元の公共施設の窓口の方が何か有益な情報を得られるのではないかと思った私は、さっそく窓口へ行ってみることに。この時、多少場所が遠くなる覚悟はしていました。すると、なんと自分の住んでいる場所の近くで無料塾のボランティアをしている団体があるという情報を入手したのです。

 

 翌日早速連絡をしてみると、次に授業をやる日程に見学に来てほしいと言われたので、行ってみることに。形としては、一つの教室を使って少人数の生徒を相手に先生がローテーションしていく形です。一回45分で4限まであり、その間に教える学年が変わることもあります。

 

 到着した段階で代表の方から注意事項の説明と面接が行われました。指導経験として家庭教師をしたことがあると言った際には、「家庭教師をやめて、なぜボランティアを選んだのか」はやはり聞かれましたね。その時になんと答えたかは覚えてないですが、あまりいいことは言えなかったと思います。

 

 この日は完全に見学するつもりだったのですが、少し全体的に見学をした後「今日時間ありますか?」と聞かれ、「あります。」と答えた時、代表の方から言われました。

 

「では、実際に生徒に勉強を教えてみませんか?」と。

 

 度肝を抜かれました。塾のアルバイトは面接してから実際に生徒に指導するまで少し期間があります。「いくら教師の数が足りていないボランティアでも初回は見学だけだろうな」と思っていたのですが、面接が終わって即生徒に勉強を教える機会が与えられたのです。本当に驚きました。

 

 中学生と小学生の生徒を相手にする塾でしたが、初回は小学生2人を相手に教えることに。結構苦手な部分が多いのかなと思っていましたが、そんなことは全然なく、むしろかなり授業内容を理解している様子でした。

 

 とはいえ、土日に机に向かって勉強するというのは特に小学生にとっては面倒なことです。私も現役の小学生だった時はそうでした。また、私の地元はそれほど中学受験の競争が激しかったわけでもないので、尚更そうした習慣がありません。休み時間に教室中を走り回ってはしゃいでいる様子からも、相当なストレスを感じているようです。できるだけ最後まで集中できるよう、面白くするための工夫を以前よりも充実させなければと思いました。

 

・ボランティアと家庭教師の違い

 

 現在は中学生の生徒をメインに教えていますが、現在所属しているボランティアは家庭教師と違うなと思う点がいくつかあります。

 

 まず特に違う点は、代表の方も生徒の指導に参加するという点です。これは個人的には助かります。とても連携がとりやすく、何かトラブルがあった際にすぐに対処できるからです。また、最後のミーティングで教師の一人一人が意見を出すのですが、意見の採り入れに積極的なので、こちらも意見や相談を積極的に出しやすいです。人柄もいいですしね。

 

 次に異なる点は、生徒との距離感がかなり近いという点です。授業中はしっかりしているのは勿論ですが、休み時間ではどの先生方もあまり「教師」感を出さないんですよね。年齢層はバラバラですが、授業中は「コーチ」、休み時間は「親しみやすい大人の先輩」と言った感じでしょうか。なので結構生徒が懐いてきます。私も積極的に生徒さんとコミュニケーションを取ります。「教師」感がないからか、生徒さんからいろいろな話を聞けるのが楽しいです。

 

 また、生徒さんの授業を理解する姿勢も、個人差がありますが全体的にはしっかり備わっていると思います。例えば英語で文法を教えるときに「ここの部分は覚えておいてね。」と伝えると、翌週確認した際に英語が苦手な生徒さんもしっかり覚えてきます。多少忘れてしまっている部分があったとしても、すぐにフォローが利くくらいにはしっかり理解しています。これは詳しい話は聞いていませんが「無料」という部分が強いのではと思います。

 

 皆さんの中でも、「親に言われたから仕方なく塾に行ってる」という人がいると思います。ただ、親の目線からすれば月に10000円はかかる塾にお金を払っているんだから、ちゃんと塾で勉強しなさい!という気持ちがあるのは当然です。しかし生徒さんからしてみれば、親に言われたから塾に行くだと全然やる気が出ませんし、授業内容が理解できません。家庭教師時代の授業前や後の生徒さんと親とのやり取りを見るに、その生徒さんは多分このパターンだったと思います。

 

 一方、現在所属しているボランティアは無料ですので、多少は「勉強しなさい!」ということがあったとしても、経済負担がないはずなので、お金を払うよりも生徒さんの自由度は高くなります。友達、先生、自主勉強などモチベーションは様々だと思いますが、このような理由から自分の意思で来ている生徒さんが多いのだと思います。


・おわりに

 

 あくまで私が所属していたの話で団体の話ですし、団体や生徒によって個人差があると思うので一概には言えないと思いますが、ボランティアは成績を上げるというより「勉強に対するモチベーションを高める」ことに主眼を置いており、教師一人一人が方法を工夫するので、ボランティアの方が考えさせられることも多いと思います。

 

 しかし、生徒のやる気が高いため、私の授業をしっかり理解できていますし、「楽しい、面白い」と言ってくれるのはとてもうれしいです。そう言ったこともあり、今のボランティアの方が家庭教師よりも楽しいというのが私の個人的な雑感です。

 

 ということで、現在ボランティアをしている経緯のお話でした。正直書いていて「褒められた話でもなんでもないな」と自分で思ったのですが、教育系に携わりたいと考えている人の参考になれば、幸いです。

 

それでは。